- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2012/02/02
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【ストーリー】
27歳、彼女なし。ごくフツーのサラリーマンであるダイキチが、祖父のお葬式で出会った孤独で悲しげな女の子は、おじいちゃんの隠し子だった!?引き取り手のないその少女・りんを男気を見せて連れ帰ったダイキチ。こうして、突然、二人の共同生活が始まった!
慣れない子育てにあたふたしつつも、いつもりんのことを一番に考え、底なしの優しさで包み込み育てていくダイキチ。そんなダイキチに心を開き、無邪気な笑顔を見せるようになるりん。ひょんなことから一緒に暮らすことになった二人が、周りのみんなに支えられ、見守られながら、本当の家族のような愛情と絆で結ばれていく。
僕はこの『うさぎドロップ』の原作マンガもアニメも観たことがないので、それらとの比較はできません。
そんな僕がこの「実写映画版」を観た率直な印象としては、ああ、松山ケンイチ、芦田愛菜、香里奈、という役者さんたちそれぞれが、「その人らしい役」をキッチリこなしている映画だな、ということでした。
劇的な展開は無いのですが、松ケンや愛菜ちゃんが好きな人にとっては、「安心して観られる作品」ではないかと思います。
とくに愛菜ちゃんの「役者としての凄さ」に、僕はあらためて驚きました。
これまでの「子役タレント」って、「大人びた子供」だったんですよね。子供のなかにいると、やっぱり目立つ。
ところが、この映画のなかでの愛菜ちゃんは、「子供の集団のなかにいると、どこにいるのか一瞬わからなくなってしまう」のです。
ちゃんと「子供を演じられる子役」なんですよね。
それでいて、いざというときには、しっかり存在を主張できる。
すごいなあ、やっぱり。
子供を持つ父親としては、自分ひとりでこんなふうに育てられるかなあ、と考え込んでしまいます。
なんのかんの言っても、「実子かどうか」って、親のモチベーションに。大きく影響するような気がするし(もちろん、人によるのでしょうけど)。
りんのために、営業から定時に帰れる部署に移ったダイキチをみて、「思い切ったことをやるなあ」というのと、「でも、みんなが大吉と同じように子供中心の生活を選んだら、この会社はやっていけるのだろうか?」と思ったのと。
基本的には、安心して観られる優しい映画です。家族で観ると、肩身が狭くなるお父さんが多くなりそうですけど。