琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

探偵はBARにいる ☆☆☆☆

内容紹介
舞台は札幌・ススキノ。
この街の裏も表も知り尽くした探偵は、いつものように行きつけのBARで相棒兼運転手の高田と酒を飲み、オセロに興じていた。
そこへ“コンドウキョウコ”と名乗る女から電話が…。
職業柄、危険の匂いには敏感なはずが、簡単な依頼だと思い引き受け、翌日実行。
だがその直後に拉致され、雪に埋められ、半殺しの目に遭ってしまう。
怒りが収まらぬ探偵の元に、再び“コンドウキョウコ”から電話が…。
その依頼を渋々こなし、自力での報復に動き出した探偵と高田は、知らず知らずのうちに事態の核心に触れていく。
その過程で浮かび上がる、沙織という謎の美女と大物実業家・霧島の存在。
そして、探偵は4つの殺人事件にぶつかる…。
果たして、“コンドウキョウコ”は何を目論んでいるのか?
事件と事件のつながりは何なのか?
探偵と高田は、今日も街を疾走する。
そして最後に待つものとは?

 予想外に、けっこう面白かったですこの映画。
 この映画を観ていて、30年前くらいにテレビで放映されていた「探偵ドラマ」を思い出してしまいました。


 この映画、キャスティングが素晴らしい。
 北海道・札幌ススキノが舞台ということで、「地元枠」みたいな感じで大泉洋さんが主演に抜擢されたのかと思いきや、ひたすら振り回されるだけの探偵役に、大泉さんはかなりハマっていたんですよね。
 無口なんだけどいざというときにはけっこう強い松田翔太さんを観ていると、なんだか『噂の刑事トミーとマツ』の国広富之さんを思い出したし。


 この映画、小道具の使い方や台詞の間が、けっこう僕にとってはツボでもありました。
スーパーリアル麻雀」久々に見たなあ。いまでもススキノには稼働している店があるのだろうか。
 あと、高嶋政伸さんの悪い人も、なんだか『ノーカントリー』を観ているようでした。
 「いい人」役が多かったのに、最近悪い人の役が増えてきたなあ、高嶋さん。私生活の影響か?


 そして、なんといっても小雪姉さん。
 あの「何を考えているのかよくわからない感じ」をここまでうまく使ってくるとは……
 「これ、バレバレの展開だろ……」と思いましたし、実はそんなに「予想外」ではないはずなんですけど、最後まで見ると、その場面の映像としての迫力に、圧倒されてしまいました。


 お金をかけなくても、こんな娯楽映画がつくれるんだな、と妙に感心してしまう作品でした。
 続編も制作が決定したらしいので、楽しみです。

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