- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2010/06/18
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内容(「キネマ旬報社」データベースより)
松本清張のミステリー小説を、広末涼子、中谷美紀、木村多江共演で映画化。結婚式から7日後。鵜原禎子の夫・憲一は以前の勤務地・金沢に戻り、そのまま謎の失踪を遂げる。夫を捜し金沢へと旅立った禎子は、そこで真実の鍵を握るふたりの女と出会う。
日本アカデミー賞でも多くの部門にノミネートされており、硬派な社会派ミステリーを期待して観たのですが……
僕にとっては、なんというか、「ちょっと実感わかないなあ」というのが率直な感想でした。
自分では何もしないのに、行った先々で人が死ぬ、東原亜希さんも真っ青の広末さん。
いかにも中谷美紀がやりそうな役を注文通りの演技でこなす中谷さん。
大きく採り上げられているわりには、出番が少ない木村さん(でも、この人の「その場にいるだけで薄倖そうな感じ」はすごいですね)。
ミステリ、のはずなのですが、謎解きらしきものはほとんどなく、けっこうややこしい事件のはずなのに、いつのまにか解明されていく犯人の罪のプロセス。
(広末さんは、ただ汽車に乗って、あっちこっちに出かけているだけなのに、なぜかスラスラとこの事件の真相に気づくのです。すごく不自然)
「戦争」による男女の心と身体の疵、みたいなのがこの物語の背景にあるのはわかるのだけれども、「犯人それはちょっとやりすぎなんじゃないか?」としか、いまの時代を生きている僕には思えませんでした。
原作の小説が出たときには、多くの人が共感できる「動機」だったのかもしれないけど……
ちなみに、「2時間ドラマ」で定番の「断崖でのクライマックス」は、この原作小説がルーツなのだそうです。