琥珀色の戯言

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【映画感想】マインクラフト/ザ・ムービー ☆☆☆

子どものころから憧れていた採掘場での採掘(マイン)に夢中のスティーブは、ある時、青く光る謎のキューブを見つけ、それに触れたことで、全てが四角形でできた異世界へ転送されてしまう。そこは、自分が考えたモノをなんでも創造(クリエイティブ)することができる、驚きに満ちた世界「マイクラワールド」だった。そんな彼のもとに、過去の栄光にすがりついている元人気ゲーマーのギャレット、改造が得意な少年ヘンリーとその姉のナタリー、そしてドーンという女性の4人が現れる。彼らもまた、謎のキューブによってマイクラワールドに転送されてきたのだった。いずれも非リア充という点は共通していたが、それ以外は年齢も境遇もバラバラな4人は、スティーブにいろいろと教わりながら、全てが四角い異世界で、創造力を駆使してサバイバルを繰り広げる。

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2025年映画館での鑑賞6作目。ゴールデンウィーク前半の昼過ぎの回で。観客は50人くらいでした。
時間的な都合で、IMAX版を観たのですが、料金の差を考えれば普通のスクリーンで良かったな……
というか、『マイクラ』好きの子どもと一緒でもなければ、映画館で観るまでもなかった……

この映画の唯一そして最大のセールスポイントは、『マインクラフト』の四角い世界が映画館のスクリーンで、それなりの迫力で再現されているところです。
『マイクラ』は、いちおう「エンダードラゴンを倒す」という目的は設定されているものの、多くのユーザーは「クリアする」よりも、いろんな物理的な法則が設定された世界のなかで、自分の好きな建物や道具をつくって楽しんでいるゲームなんですよね。

僕自身は、3D酔いするので長時間続けていられないゲームなのですが、子どもたちは、いろんな武器を装備した城やジェットコースター、爆弾での大破壊など、『マイクラ』をすごく楽しんでいます。
これほど息が長く、YouTubeの動画のコンテンツとしても長年さまざまなアプローチがされているゲームは、唯一無二でしょう。
「プログラミングの勉強になる」ともよく言われますよね。

BASICの入門書を読んで、「勉強」していた40年前の僕のマイコン時代を思い返すと、時代は変わったものだよなあ。
いまでは、プログラミング言語の知識がなくても(もちろん、あったほうが良いのだとは思いますが)、発想とツール、あるいは技術を持った人との繋がりがあれば、コンピュータでなんでも「創れる」のです。

それで、この『マインクラフト/ザ・ムービー』なのですが、映画館の大画面の世界で『マイクラ』っぽい世界を体感してみたい、という人には一件の価値はありそうです。

ただ、正直なところ、僕はけっこう観ていてつらかった。3D酔いしたから、というわけじゃなくて、ストーリーも登場人物もありきたりで(イケメン不在、というのは独特であり、主人公のお姉さん・ナタリー役のエマ・マイヤーズさんのビジュアルは好きだなあ、とは思いました)、「『アクアマン』の人(ジェイソン・モモアさん)、こんな仕事もやるようになったのか」と『スター・ウォーズ』後のマーク・ハミルを見たような気分になりました。

「お前は誰と戦っているんだ」感が満載。
100分余りの短めの上映時間なのに、中盤はかなり眠かった。
大人にとっては、「『マイクラ』だあ!」と喜ぶ子どもを見て楽しむ、そんな感じです。

クラフトできる条件もよくわからないし、『マイクラ』なら、バトルものよりも、もっといろんな建物を「創る」楽しさを見せてほしかった。
ビジュアル的には、「マイクラ的な世界」をがんばって描いていたのは伝わってきたので。
でも、それだと1本の「映画」として完結させるのは、難しいのだろうなあ。


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