琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

手に負えない「恋人」との4年間

『いやしのつえ』4周年に寄せて

 ほんと自分で言うのもなんだけど、よく4年間も続いたと思う。正直この2年間くらいは、「そろそろブログにしようかな、あんまりみんな構ってくれないし……」なんて考えていたのだが、そうこうしているうちに、ブログのほうもなんとなく流行りは過ぎてしまったような気がする。しかし、結果的には、『いやしのつえ』が、地味ながらも4年間も続いてきたのは、「ブログにしなかったから」なのかもしれない。ブログの「つながりやすさ」「コメントのしやすさ」というのは、実際、医療系サイトのような、書くことに綱渡りを要求されるサイトにとっては、まさに諸刃の剣なのだ。「閉じていた」からこそ、大きな発展はなくても、なんとか命脈を保てた面はあるだろう。

 前のサイトも含めると、もう6年くらいこうしてネットで書き続けているのだけれども、サイトっていうのは、僕にとっては恋人のようなものなのかな、と感じている。最初はそろりそろりとお互いの距離を詰め、探り合う時期があって、それから一気に盛り上がったり、新しい一面を発見したりする。もちろん、これが恋の始まりだと思っていたのに「不発」に終わってしまうこともある。急激に気持ちが醒めてしまったり、あらためてその大切さに気づいたりもする。いないと淋しいけれど、ちょっと鬱陶しく感じる夜もある。
 正直、この2年間くらいは、僕とサイトの関係というのは「倦怠期」が続いている。もうそんなに新しくできることもないし、大きな発展も期待できそうにない。居心地は良いし、いちいち言葉にしなくても通じるのはラクだけれど、このサイトの「限界」はもう見えてしまったように思われる。実際、来てくれる人の数は、この2年くらい、ほとんど増えても減ってもいないのだ。
 減ってないだけマシ? そうだね、確かにもう、そういう時代なんだ。

 とはいえ、今から新しい恋をしようと思うほど、僕はもう若くはない。次はたぶん、こんなにうまくはいかないはずだ。
 何を求めて、こんなことに時間を遣っているのだろうな、と考えることもある。こうしている間にも、僕は着々と死んでいるのだ。
 こんな世界の片隅の誰も観客がいないステージで、歌い続けて何になる?
 でも、歌い続けることすらやめてしまうのは、もっと怖い。

 僕はたぶん、「どんどん変わっていくもの」よりも「変わらずにそこにあるもの」に価値を感じる人間なのだろう。浮気をしない人間というのは、必ずしも誠実なわけではなくて、浮気をしないほうがラクな人間なのだ。それはもう、善悪ではなくて、性向の問題でしかない。

 サイトなんてやめようかな、と思うときもあるけれど、僕はこの長年の付き合いの恋人のことが気に入っているのだ。時々手に負えなくなるけれど、彼女はいつも僕の傍にいる。

 まあ、それでも時々、「やっぱり新しい恋がしたいなあ……」なんてつぶやいてみたりもするのだけれども。

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