琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

サロゲート ☆☆


サロゲート [DVD]

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<ストーリー>
ロボット工学が急激な進化を遂げた近未来。人間のあらゆる社会活動を代行する“サロゲート”と呼ばれる身代わりロボットが開発され、人類は自宅からサロゲートを遠隔操作するだけで、リアルな現実世界に生身の肉体をさらす必要はなくなった。アクシデントや犯罪によって危害を加えられても、サロゲートが破損するだけで、使用者には何の影響もないのだ。しかし、起こるはずのない殺人事件がこのユートピアに暗雲をもたらす。あるサロゲートが破壊され、後頭部にはめ込まれたIDチップは黒焦げになっていた。そして、同時に持ち主であるオペレーターが操作をするスティムチェアーの上で、眼球破裂して死亡したのだ。サロゲートへのダメージが使用者に及ぶとなると、この社会システム全体が破滅してしまう。捜査を開始したFBI捜査官グリアー(ブルース・ウィリス)は、サロゲートを開発したVSI社に事件の謎を解く鍵があると推理する。しかし、グリアーの想像を遙かに超える恐ろしい陰謀は、サロゲート社会全体を破滅へと誘うカウントダウンをすでに開始していた。

ブルース・ウィリスさんも大変だなあ。
こんな役ばっかり+作品の質そのものも劣化傾向なんだから。
この映画、「人間の肉体感覚の消失」への警鐘を鳴らしている風なのですが、ストーリーは強引かつ不条理で御都合主義だし、もっと大きな物語になるのかと思いきや、8時45分になると決まる猪木の卍固めのように、いきなり手近なところで小さく決着がついてしまうし、なぜかみんな銀河鉄道999に乗ったあとのように「生身の身体」の大切さに目覚めてしまうし、とにかく観客を置き去りにしまくっています。
そもそも、もともと「サロゲートが破損するだけで、使用者には何の影響もない」ようには見えないし、もし本当にそんな設定なら、みんなあんなにお行儀よく生きてないだろう、と思う。
観終えたあとも「サロゲートなんて怖い、要らない!」というよりは、「VSI社、もっとセキュリティをしっかりしろよ……」という感じでした。

しかし、「誰でも好きなように見かけを変えられる世界」で、「外見」に意味ってあるのかなあ?
なんでも「身代わり」がやってくれるとして、みんながそれを選択するとは思えないし……

まあ、このくらいつまらないと、躊躇なくけなせるのでスッキリはするんですけどね。
上映時間が90分を切るという短さだけが、この作品の長所だけかもしれません。「壮大な映画をつくろうとして、予算や技術やスタッフの能力の問題でグダグダになり、お蔵入り寸前になったものを、なんとか形だけ上映できるものにまとめてみました」という映画『ドラゴンボール・エヴォリューション』を彷彿とさせる作品です。

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